ネパール評論

ネパール研究会

京都の米軍基地(12):早期受け入れ要請

7月11日,京丹後市議会議員が,市長に対し,米軍Xバンドレーダー基地受け入れ要請を提出した。議員総数22名のうちの,清風クラブ9名,丹政会4名,雄飛会2名,無会派2名の計17名。(米軍X バンド・レーダー配備受け入れについてpdf)

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京丹後市長 中山泰 様 

平成25年7 月11日

(清風クラブ代表)吉岡和信,(丹政会代表)三崎政直
(雄飛会代表)吉岡豊和,(無会派) 足達昌久,松本聖司

米軍X バンド・レーダー配備受け入れについて

近年、北朝鮮の長距離弾道ミサイル実験や、周辺諸国による我が国固有の領土・領海への侵入行為などにより、我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。そのような中、ミサイル防衛の強化を目的に、日米両政府によって米軍Xバンド・レーダー追加配備計画が合意された。その後平成25年2 月26日には防衛事務次官が市役所を訪れ、経ヶ岬分屯基地を最優先候補地として検討・調整したい旨の申し入れがあった。

京丹後市民にとっては突然の出来事でもあり、市民の中に戸惑いや不安の声が広がったことについては理解できるものがある。

議会としては基地対策調査特別委員会を設置し、青森県つがる市への視察等を行うとともに、議員全員協議会を3回開催し、防衛省から説明を受け質疑を行ってきた。また、市としても市民説明会を市内各地域で行うとともに、防衛省へ質問状を送り、その都度回答を得てきたところである。

今般、市から各会派及び無会派議員に対し、Xバンド・レーダー配備計画について意向の問い掛けを受ける中で、我々は、市民の中にある不安や戸惑いの声に留意し、十分配慮しながらも、我が国を取り巻く国際情勢や日米両政府の合意の重み、過度な沖縄の基地負担などを考えた場合、市民の安心・安全の確保を前提に、京丹後市へのXバンド・レーダー配備はやむを得ないものと考えている。

我々は市に対し、下記の事項を付記し、いたずらに時間をかけることなく、Xバンド・レーダー配備受け入れに向けて総合判断して頂くことを求める。

1、国に対し、市民の安心・安全の確保について、万全の対策を講じるよう求めること。
2、国に対し、日米地位協定の運用の課題等について、日米両政府において引き続き見直しの検討を進めるよう求めること。
3、国に対し、民生安定事業等について、地元の不安の声に十分配慮するとともに、事業の拡大を求めること。

以上


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多少の留保はあれ,これは事実上,地元からの積極的な米軍基地設置要請とみてよいだろう(下記市議会構成参照)。これで丹後の人びとは,福井原発からの安全に加え,米軍基地からの安全にも,細心の注意を払わざるをえなくなる。

原発は都市のため,Xバンドレーダーは米国のため。しかも,原発も米軍も核心部分は不明。その正体不明のものから身を守る!? --丹後の人びとは,抽象的な日本国家やはるかかなたの米国ではなく,自分と家族と近隣の人びとの身近で具体的で切実な安全を守るには,これから先,どうすればよいのだろうか? 

京丹後市議会(22名)の構成
清風クラブ(9)◎吉岡和信,金田琮仁,谷口雅昭,中村雅,芳賀裕治,藤田太,堀一郎,松本経一,由利敏雄
丹政会(4)◎三崎政直,池田惠一,谷津伸幸,和田正幸
日本共産党(4)◎森勝,田中邦生,橋本まり子,平林智江美
雄飛会(2)◎吉岡豊和,川村博茂
無会派(3)足達昌久,岡田修,松本聖司

参考資料(2013.7.19追加)】金田そうじんのフルスイングレポート
「・・・・20代、30代の若い人達から、「金田さん、レーダーいいですよねえ」と、切り出されたので、少し驚いて「どう思う?」 と返したところ、口ぐちに 「賛成です」 との意見でした。
日本の国防はアメリカとの日米安全保障条約のもとで衛られている、それがだめなら日本が自ら、防衛費を増やし軍備を整える、場合によっては核武装も視野に、、、以外なことばも出てきました。
「ただ(無料)で平和は得られない、 戦後の日本は日米安保条約によって国の防衛に〝お金と気〝 を使わなくてよかったから、世界が驚く程のスピードで経済発展をした」 
私もこの考えを持っている者の一人だ、との話をしたり、と、大いにしゃべり合いました。私は、若い人達も国の安全保障について、それぞれの思いを持っていることに、たくましさを感じました。・・・・」(地域のみなさんとの懇談からの 思い 『Xバンド・レーダー』より)

参考資料(2013.7.19追加)】 米軍基地設置反対派のビラ
130719

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2013/07/17 @ 14:55