韓国,ネパール人労働者5700人受け入れ
韓国政府は,2014年度ネパール人労働者受け入れを,5700人と発表した。TOPIK(韓国語能力試験)合格者9700人の中から選抜される。
韓国のEPS(労働許可制度)による2014年度受け入れ外国人労働者は,15カ国5万3千人。ネパールからの受け入れは,カンボジア,インドネシア,タイの次で,第4位。ネパール人労働者は,韓国でも,評価が高いという(ekantipur,2 Mar)。
▼韓国EPS
・労働期間:5年
・最低賃金:韓国人労働者と同じ(月108万ウォン,2014年)
・受験資格:40歳以下
・TOPIK:受験料24ドル。受験者5万1千人(2011年),合格者8051人(2013年)
・2013年度ネパール人労働者受け入れ:8200人(製造業4600人,農業・畜産業3600人)
外国人労働については,韓国は日本よりもはるかに先進的だ。EPSは,外国人労働者雇用方法を明確に規定し,さらに最低賃金法,産業安全保健法など労働関係諸法の適用において外国人労働者と韓国人労働者との平等を定めている(EPSホームページ)。カトマンズにもEPSセンターがあり,定期的にTOPIKなどを実施している。ネパールは,EPSの優等生として高く評価されている。
しかし,それでも,韓国での生活はきついらしく,ネパール人労働者の死者は57人(2007-2013年)にのぼり,多くは自殺と突然死だという。
また,最低賃金は同じとはいえ,ネパール人をはじめ外国人労働者が韓国人の雇用を奪っていることも否定はできまい。韓国の失業率,とくに青年層のそれはかなり高い。
▼韓国の失業率
・15-29歳:8.7%(2014.01)
・15-24歳:10.2%(2005), 9.6%(2011), 7.5%(2013.11)
韓国在住ネパール人は,20470人(2013年11月)。すでにかなりの数だ。日本以上に少子高齢化の進む韓国。今後韓国におけるネパール人社会がどうなるか,注目される。
谷川昌幸(C)
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