ネパール評論

ネパール研究会

京都の米軍基地(37):丸裸の監視社会

グーグル写真を見てビックリ,また一段と精細になった。こんなものが見られるなら,わざわざ丹後の秘境に行くまでもない。論より証拠――

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 ■空自分屯基地入り口/米軍用地/空自レーダー

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 ■尾和の国道沿い民家/同左,拡大/尾和村内バス停/右壁面,拡大

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 ■袖志の商店と民家/同左,民家前拡大/久僧:共産党・自衛隊・自民党共生ポスター

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 ■中浜民家/同左,拡大/袖志を無断撮影中のグーグル車

これらは,はるかに鮮明なグーグル画像を,素人が無料映像ソフトで縮小したもの。それでも,十分に判別できる。一応,人の顔や文字にはボカシを入れているが,申し訳程度,アリバイつくりにすぎず,誰が,どこで,何をしていたか,丸見え。丸裸に近いといってよい。

たとえば,袖志の女性や中浜の男性。あるいは,尾和の国道178号線沿い民家やバス停付近の民家,久僧の共産党・自衛隊・自民党共生ポスター掲示など。ポスターは見てもらうためだからよいとしても,自宅敷地内の無防備女性や男性を一方的に無断撮影し――その意味では盗撮し――世界にばらまき,永久保存・利用を可能とし,それでもって金儲けをしている。こんなことを,本当に,してもよいのだろうか?

しかし,それはそれとして,いま確認すべきは,一私企業ですら,ここまで自在にプライバシーを暴き,保存・利用できるということ。とすれば,米軍やCIAなど,あるいは自衛隊や公安機関などは,その何倍も強力な住民調査・監視技術を持ち,おそらくすでに何らかの形で利用していると想定せざるをえないであろう。

地元住民や京丹後に出入りするよそ者は,すべてどこかでチェックされ,経歴を照合され,分類・保存され,ひょっとするとケイタイ・スマホ情報も傍受され,監視されている可能性がある。まだどう利用されているかは分からないが,すでに山間部の峠などに,監視カメラがいくつか,さりげなく設置されている。

監視社会の恐ろしさは,実際には自分は監視されていなくても,監視されているかもしれないと思わされるところにある。丹後は,間違いなく万人監視の「Xバンドレーダー体制」に向かうであろう。

 ▼京都の米軍基地(13):「Xバンドレーダー体制」の危険性

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2014/04/16 @ 12:04