ネパール評論

ネパール研究会

京都の米軍基地(54):米軍進駐開始

アメリカ軍が,9月下旬から,本格進駐を開始する。当面は軍人20人,軍属70人で,峰山町と網野町のごく普通の宿屋に駐留し,専用賃貸住宅(場所不明)完成後は,そこに転居の予定。最終的には駐留160人体制となる。(京都新聞9月14日)

アメリカ人は,つい数十年前までは憎むべき敵であり「鬼畜」であったが,今はそうではなく,したがって個々のアメリカ人との交際に何の問題もあろうはずがない。

が,丹後の小さな町にやってくるのは,単なる陽気なヤンキーではなく,米国軍人・軍属。相手は軍隊,丹後は準占領状態となるのだ。(米軍基地内は治外法権,周辺部はあいまいなグレーゾーン。)

そこで,さっそく問題になるのが,「特定秘密」「特別秘密」「防衛秘密」など。ごく身近な隣近所に進駐する米軍人や軍属につき,日常生活で見聞きしたことをしゃべってもよいのか,写真をツイッターで世界中にばら撒いてもよいのか? たぶん駄目だろう。「軍機」だから。

かくして,丹後は「見ざる,聞かざる,言わざる」の「軍機」に怯える準戦時下の基地の町となる。何が秘密かは秘密なのだから。

140916 ■峰山・網野付近(Google)

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2014/09/16 @ 10:38