ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

京都の米軍基地(91):武器を背に布教活動

欧米諸国の世界浸出・進出については,俗に「宣教師のあとに軍隊がくる」と言われてきた。むろん,「宣教師とともに軍隊」や「軍隊のあとに宣教師」ということもあった。いずれにせよ,キリスト教が欧米の世界浸出・進出に大きな役割を果たしてきたことは紛れもない事実である。

このことは,京丹後進駐米軍の「原住民」対策をみても明らかである。非キリスト教徒が大半の京丹後「原住民」に対し,米軍は「パンと歌舞音曲」をふるまい,キリスト教文化の宣伝に,これ努めている。クリスマス(キリスト生誕日)しかり,イースター(キリスト復活日)しかり。

キリスト教宣教は,教会や信者がやるのであれば全く自由。何の問題もない。聖書は偉大な文書だし,聖歌にも名曲が多い。キリスト教は最も尊敬すべき宗教の一つである。したがって,そのキリスト教の様々な布教活動が日本文化をさらに多様化し,豊かにしてくれることは,いうまでもない。日本にとって,それは疑いもなく望ましいことだ。

しかし,そのキリスト教布教を京丹後進駐米軍がやるとなると,話は別だ。米軍は,武器を持つ最強の「暴力装置」であり,カネ(予算)もふんだんに持っている。治外法権の特権さえある。その進駐米軍がキリスト教布教活動を直接的あるいは間接的にやったらどうなるか? 大人だって,利権がチラつけば,なびいていく。ましてや,判断力の未成熟な子供たちであれば。

イエス・キリストは,非暴力を説いた平和の人。悩める人,病める人に寄り添い,弱い人間の犯す無数の罪を引き受け,十字架に自らの生命を捧げた救い主。そのイエスが,京丹後での進駐米軍の直接的あるいは間接的な布教活動をご覧になったら,どう思われるか? これをよしとされるのであろうか?

(注)下掲「イベントのお知らせ」は,京丹後米軍FB3月7日掲載のもの。「問い合わせ・申し込み」は京丹後市国際交流協会となっているが,主催は米軍経ケ岬通信所(ポスター下部参照)。

イベントのお知らせ(14th Missile Defense Battery,2016年3月7日)
イースターはキリスト教徒にとって最も重要な祝日の一つで、キリストの復活を喜ぶ祝祭の日です。・・・・このような伝統的なイベントを一緒に楽しみませんか?
 日 時: 3/27(日)10:00-
 場 所:京丹後市アグリセンター大宮
 参加費:無料
 対 象:3歳以上12歳まで
 問い合わせ・申し込み:京丹後市国際交流協会
160312

【参照】京都の米軍基地(60):よき隣人としての米軍(2014年12月)
141206e

141206j141206h

[参照]京都の米軍基地(65): 米軍とキリスト教

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/03/12 @ 13:18