ネパール評論

ネパール研究会

存在感ます中国と韓国

1.中国の積極外交
テレグラフ(1月20日)によると,ヤン中国大使は18日の記者会見で,ネパールは外国の国家モデルを追うのではなく,ネパールに適したネパール自身の国家を構築すべきだ,と忠告した。

テレグラフの指摘をまつまでもなく,これは歴代国王の国家理念である。中国はえらい。お手本は毛沢東ではなくネパール国王なのだ。たしかに歴代ネパール国王は中国の友であった。

いずれにせよ,テレグラフの分析によると,中国の対ネ外交の基調が変わった。これまでネパールにおいて中国は目立つことを慎重に避け「静かなる外交」をしてきたが,最近,その伝統的スタイルを放棄し,積極的に発言し行動するようになった。まるでインドと入れ替わったようだという。

2.韓国の積極投資
韓国も負けてはいない。1月20日,キム大使はルンビニ開発のための2百万ドル援助協定に調印した。

韓国国際協力局(KOICA)が中心となり,「韓国の経験と知識によりルンビニを世界平和都市にする」のだそうだ(nepalnews.com, Jan20)。中国は115m大仏を建立し国威を発揚する。さて,韓国はどうする? 700m展望塔を建て,スカイツリーを見下すか?

日本は,ルンビニでも,もはやお呼びじゃない。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2012/01/22 @ 19:12

カテゴリー: 経済, 外交

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