ネパール評論

ネパール研究会

震災深刻(4):パンガ

パンガの地震被害は,甚大だ。古い建物が,あちこちで崩壊している。ほぼ無傷のキルティプル丘からほんの数百メートルなのに,ここは地盤が悪いのであろう。新しい6~7階建てのペンシル・ビルも,大きく傾き,取り壊し中であった。

崩壊した家の壁(写真参照)を見ると,レンガを積んだだけ。これでは,ちょっと揺れたら,ひとたまりもなく積み木のように崩れてしまうだろう。

しかし,それにもかかわらず,崩れていない家も,まだたくさん残っている。できるだけ早く家屋の損傷を修理し,伝統的な美しい街並みを最大限保存していただきたいと願っている。

それと,パンガでは寺院は,見た限りでは,一つも崩れていなかった。以前,通りがかると,いつもどこかで寺院補修をしていた。ここの寺院は,日頃から手入れが行き届いていたからかもしれない。

パンガの周辺の比較的新しい家々は全く無傷であり,人々はいつもと変わらぬ生活をしていた。ここでも,震災の地域差は極めて大きい。

▼パンガの街と寺院
150721q■パンガ。後方はチョバール

150721h■壊れなかった古い家屋

150721j150721i■寺院健在

▼損壊建物
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▼ジャナセワ校・校庭の仮設住宅
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【参照】カトマンズ市街の震災「軽微」,観光支障なし(2015-07-16)

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/07/22 @ 12:06

カテゴリー: 自然, 文化

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