ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

検察庁取調中のネパール人男性不審死事件

報告者: 高橋徹氏,川上資人弁護士,小川隆太郎弁護士,橘真理夫弁護士,伏見良隆医師
入管問題調査会 第7回定例会
日 時: 2018年11月9日(金)午後7時~
会 場: 文京シビックセンター 区民会議室3階会議室A

 *入管問題調査会FBより転載

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2018/09/24 at 16:06

カテゴリー: ネパール, 人権

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初秋の村:別荘生活のすすめ

半年ぶりに丹後の村に行ってきた。文字通りの「負動産」となった村のわが家。窓を開け放って外気を入れ,庭木を電気鋸でバッサリ剪定し,雑草を引っこ抜いて回った。重労働。

それでも,ほっとし,慰められるのが,周囲の自然。彼岸花,野菊,ツユクサなどが咲き,イナゴが飛び,トカゲが駆け,かたつむりが角をふりふり這っている。村にいたときは,日常のありふれた風景であり,美しいとも面白いとも特に感じなかったが,都会からたまに帰ると,自然の豊かさに改めて気づき,心和まされる。

丹後に限らず,地方はどこも人口減少,空き家が急増している。それらの多くは,都会では信じがたいほど安い。なかには維持するにせよ解体するにせよ経費が掛かるので,タダ同然で譲ってもらえる家さえあるという。しかも田舎だから敷地は広い。百坪,二百坪,いや三百,四百坪のものもある。広い菜園付きも少なくない。そうした家屋が,電気・水道付きで,つまりすぐ使える状態で,手に入るのだ。都市住民の別荘に最適ではないか。

別荘は,近代化以降,都市住民の憧れでありステータスシンボルでもあった。彼らは,大金をはたき,軽井沢などに別荘を持とうとしたが,不自然な都会生活から一時的に逃れ,人間の自然(human nature)を取り戻すためであれば,何も別荘のために開発された別荘地に行く必要はない。別荘地は,所詮,人造の疑似自然にすぎない。

いまの日本であれば,自然豊かな地方に行けば,買うにせよ借りるにせよタダ同然で,すぐにでも使える家が簡単に見つかるのだ。都市住民は,このチャンスを見逃さず,地方に第二の家(セカンドハウス)を持ち,その別荘で何日か暮らすことにより,自分の人間としての自然(本性)を取り戻そう。

これは,過疎の地方にとってもチャンスだ。どのような形であれ人が来て住めば,地方は活気を取り戻し,地域社会として蘇るきっかけをつかむことができるに違いない。


 ■畔の彼岸花


 ■彼岸花とカタツムリ/バッタ(食用可)


 ■ツユクサ/野菊

■猫じゃらし

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2018/09/21 at 15:29

カテゴリー: 社会, 自然, 文化

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情報過多ネパール:語るに語れず

ゴビンダ・KC医師(博士,TU教授)の第15回ハンスト(6月30日〜7月26日)に興味を持ち,ここで紹介したいと思っているが,あまりの情報量,とても追いきれず,目下,立ち往生。

ほんの十数年前,インターネットが普及する以前は,ネパールは外国人にとって情報過少であった。逆説的だが,情報が少なければ,ネパールについて述べるのは容易。何らかの方法でネパール情報を手にすれば,それをネタに話したり書いたりすることができた。

ところが,いまやネパール情報はネット上にあふれている。何を言っても,何を書いても,たいていのことはすでにネットに掲載されている。新発見,新解釈と思っても,要するにそれは知らないだけ,ネット世界の検索を怠っているだけのことかもしれない。このネット情報化時代にあっては,自らの無知と怠惰をさらけ出す結果となるかもしれないという覚悟なくしては,およそ何かを書き,あるいは話すことはできないであろう。

本もまた,このネット情報化社会では,愛玩鑑賞用は別として,もはや不要となった。以前は,ネパールなど外国に行くときは,事前に本や地図帳でその国のことを調べ,そのうちの何冊かを重くはあったが持って旅に出かけた。が,いまや旅行先のことは何でもネットに掲載されている。小さなスマホ一台あれば,旅行に限らず,生活に必要な情報はどのようなものであれ,いつでもどこでも,はるかに効率的にネットから手に入る。もはや本など印刷物はいらないのだ。ネット上での再説も屋上屋,不要だ!

いやはや,困った時代になったものだ。ゴビンダ医師のサティヤグラハ(真理要求・真理把持)闘争には大いに関心がある。時代閉塞状況に陥りつつある日本のわれわれにとって,そこには学ぶべきものが多々あるように思われる。むろん,そう思うのは私の無知と怠惰のせいかもしれない。いっそのこと,ゴビンダ医師のサティヤグラハ闘争について,私的備忘録風に,思うところを書いてみることにするか。

▼ネパールにおけるインターネット急拡大

 *Nepal Internet Usersより作成(http://www.internetlivestats.com/internet-users/nepal/)

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2018/09/19 at 18:21

老々介護(16): アナログ回帰

高齢認知症者介護は,日々新たな問題への挑戦であり,たいへんは大変だが,面白くもある。どうして,こんな突拍子もないことをするのだろう? なぜ,こんな風になるのだろう? などなど。常識をはるかに超える行為や変化に驚き,考えさせられる毎日である。

その一つが,デジタルからアナログへの認識方法の変化。これに最初に気づいたのは,日時を電光数字で表示する置時計があるのに,それを使わず,針で時刻表示する目覚まし時計を持ち歩くようになった時のこと。

ベッドの横にデジタル数字電光表示時計があり,夜間もよく見えるのに,寝るときにはわざわざ針付き時計をもってくるようになった。テレビの横にもデジタル数字電光表示時計が置いてあるが,それでもやはり針付き時計を持ってくる。

当初,これは認知症が進み,なじみの旧式アナログ時計へのこだわりが昂進したため,それを持ち歩くようになったのだ,と思っていた。しかし,様子を観察していると,どうもそうではないらしいことに気づいた。実際には,デジタル時計の表示する数字が,いま現在の時刻としては認識されなくなったからのようだ。

母は高齢だが,カナや数字はむろんのこと,相当難しい漢字であっても,ほぼ問題なく読解できる。テレビも,字幕――難聴のため文字表示設定――をみて,楽しんでいる。だからデジタル表示時計の数字が読めないはずはない。数字は読め,理解できている。

ところが,それにもかかわらず,デジタル時計が刻々表示する電光数字を,いま現在の時刻としては認識できていないらしい。観念的なデジタル数字を生活の場で使う具体的なアナログ時刻へと変換する神経回路が,どこかでプツンと切れてしまったらしい。

他方,針式のアナログ時計は,時刻を具体的な図形として表示するからなのか,何の問題もなく使用できている。「時間」の観念それ自体はまだ健在であり,生活は時間によりほぼ規律できている。これから先も,生活に必須のこの時間認識が何とか維持できればよいのだが。

というわけで,100円ショップに行き,針付きアナログ時計を数個,買ってきて,家のあちこちにおいている。いずれも正確無比! いまや時刻は100円時計でお手軽に知ることが出来るのだ。

⇒⇒
 ■デジタル数字表示時計/アナログ針式時計(100円)

Written by Tanigawa

2018/08/22 at 14:27

カテゴリー: 健康

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老老介護(15):過食から寡食へ

高齢認知症の母は,つい先日まで典型的な過食だった。三度のご飯,お菓子,果物など,とにかく手あたり次第,一日中,何かを食べている。食べ物が見当たらないと,いたるところを探し回る。

たまったものではないので,食品は全部隠し,冷蔵庫は鎖で縛り鍵をかけた。そして小型冷蔵庫を別に買い,食べてよいものだけ,その中に入れるようにした。

ところが,一転,今度はあまり食べなくなった。食事を出すと,以前なら,餓鬼のごとく,すぐむさぼり食べた。量も恐ろしく多かった。ところが,最近は,食事を出しても,おやつを出しておいても,なかなか食べない。しかも,量が減った。以前の半分から三分の一。

体調は悪くない。それなのに,以前のようには食べない。食べ物への関心はあるので,食事を拒否する「拒食」ではない。「ごはん」「ごはん」と言うので食事を出しても,なかなか手を付けない。そして,ちょっと食べたかと思うと,すぐ席を離れ,別のことをする。その結果,結局,ご飯を食べ残すことになる。状況からみて,これは「遅食」であり,結果として「寡食」となっている。

原因不明。とりたててどこが悪いわけでも,痛いわけでも,苦しいわけでもない。年齢相応に,いまのところ健康。病気ではないので,無理に食べさせる必要はあるまい。誰でも年とともに食は細くなる。過食は異常だが,これは自然。その自然に任せるのが,人間の本性=自然にかなうことになるであろう。

 認知症ONLINE

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2018/08/14 at 11:14

カテゴリー: 健康

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伊吹山の花々

伊吹山に,日帰りで行ってきた。滋賀県と岐阜県の県境に位置し,標高は1377m。高山ではないが,本州中央のくびれ部分に位置し,季節風の通路となっているため,気候はきびしく,積雪も多い。

登山は,「関が原」からのドライブウェイを利用すると,頂上直下まで車で行ける。山頂まで歩いて30~60分。

登山道沿いには,高山の花々が咲き,アルプスの雰囲気を楽しめる。イヌワシが獲物をワシづかみにして飛来することもあるという。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2018/08/13 at 16:27

カテゴリー: 自然, 旅行

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キリスト教攻撃激化と規制強化(6)

5.二つの自由の難しさ
ネパールのこうしたキリスト教布教問題は,理念的には「二つの自由(権利)」の問題であり,単純明快な解決は難しい。
 【参照】信仰の自由と強者の権利(2013/04/15)

すでにふれたように,自由や権利には,形式的なものと実質的なものの二種類がある。一つは,国家や社会からの干渉を受けず個々人の意思で行為できる形式的自由ないし「消極的自由(negative freedom)」。もう一つは,人々の置かれている経済的・社会的・政治的状況を考慮し,積極的格差是正措置などにより実質的に自由を実現していく実質的自由ないし「積極的自由(positive freedom)」。

最もわかりやすいのが「契約の自由」。自由意思による契約は,われわれの最も基本的な自由ないし権利の一つだが,もし当事者の置かれている諸状況を度外視し,契約を当事者の意思だけにまかせたら,どうなるか?

いうまでもなく「契約の自由」は,そこでは「強者の自由」となる。たとえば,企業には労働者を徹底的に搾取する自由が,労働者には非人間的雇用に甘んじるか,さもなければ餓死するかの自由が保障される。弱者の労働者にとって,それは名だけの形式的な自由にすぎない。このことは,他のあらゆる自由についても多かれ少なかれ妥当する。

ネパールのキリスト教は,先述のように欧米やアジアの先進富裕諸国に支援されているとみられている。これは相当程度,事実である。もしそうだとすると,ネパールにおいて,その実質的不平等の状況を無視し万人の「宗教の自由」を唱えると,それはネパール国内では少数派弱者であっても先進富裕諸国に支援されている強者たるキリスト教にとって圧倒的に有利な,強者の自由ということになる。ネパールのキリスト教反対派は,それを問題にしているのである。

「宗教の自由」は最も根源的な自由であり,万人に保障されなければならない。では,それをどう保障するか? 形式的に平等な自由保障と,実質的に平等な自由保障をどう関係づけ,宗教の自由を公平に保障するにはどうすればよいか? ネパールはいま,宗教の自由をめぐる問題でも,世界で最も注目すべき国の一つなのである。

 

*1 Devendra Basnet, “Targets of ‘zealous’ Christian missionaries speak up,” Republica, 7 May 2018
*2 “Four more churches attacked in Nepal,” Sight(World Watch Monitor), 17 May 2018
*3 “6 Christians Arrested, 4 Churches Attacked, Bombed in Nepal,” Christian Today, 7 June 2018
*4 Alex Anhalt, “New pressure faces Nepalese Christians,” Mission Network News, 12 June 2018
*5 Gary Lane, “Christians Forced Out of Nepal; Persecution Intensifies,” CBNNEWS.COM, 07-17-2018
*6 “Foreign Christian Couple Deported from Nepal on Conversion Charges,” Persecution.org, 2018/07/12
*7 “Pressure on Christians Heats Up in Nepal,” Morning Star News, 13 July 2018
*8 “Assault on Christian Leader in Nepal Reflects Growing Threat,” Morning Star News, 31 July 2018
*9 Pete Pattisson, “ ‘They use money to promote Christianity’: Nepal’s battle for souls,” The Guardian, 15 Aug 2017

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2018/08/12 at 15:05